以前の記事でもお話した通りシンガポールで再就職し、「会社通訳」という重役を任されてしまった私。
今回はそんな初めての海外就職の経験談をお話ししていこうと思います。
そもそも通訳ってどんな仕事?
通訳とは、ある言語を異なる言語に変換して伝える仕事。特別な資格が必要なわけではなく、極端な話、名刺に「通訳」と書いてしまえば、誰でも名乗ることのできる仕事です。しかし、みなさんご存知のとおり、高度な語学力とコミュニケーション力が求められるのは言うまでもありません。
ビジネス英語と日常会話英語の違いに苦戦
就職して間もなく、さっそく大きな壁にぶち当たりました。
以前のカナダワーホリで私が使っていたのは”日常会話の英語”。友人や恋人などと話すときに使う、どちらかと言うとフランクな英語です。使われる単語もわりと簡単なものが多いです。
ですがビジネスの場面ではそれが全く通用しませんでした。会話はもちろん、メールや電話、書類など今まで知らなかった単語や文法、言い回しなどがどんどん出てきます。
日本でも、日常的な会話とオフィスで使う言葉は違いますよね。
頭がパンク寸前だった毎日
メールを作る時や業務の中で知らない単語、文法が出てきた時は毎回ネットで検索しながら一つ一つこなす毎日でした。
特に大変だったのは「電話対応」。シンガポールでは様々な国からの労働者達が働いています。かかってくる電話はインド訛りだったり、中国訛りだったりと、一つ一つの言葉をキャッチするのが本当に難しくて、受話器をこれでもか!ってくらい耳にあてて聞いていました。笑
長時間の会議で通訳するときは、辞書やネットで検索する隙などないため、前もって会議内容を上司に確認し使われそうな単語などをインプット。あとは会社内部の状況を資料などで勉強し、通訳しやすいようにしたり。言葉だけを伝えるよりも会社の状況を知ったうえで通訳する方が相手にも伝わりやすいですし、自分自身もやりやすかったです。
日々新しいことの連続で頭がパンク寸前。笑 あとはとにかく、”やるしかない、自分ならできる” と言い聞かせることしかできなかったですね…..笑
日本とは少し違う働き方や上司との関係
日本で約8年OLをしていた私。シンガポール就職で日本との働き方に違いを感じたのが、「残業の仕方」と「上司との関係」でした。
残業はよほどのものがない限り基本的にはしません。残る残らないは個人の自由。周りや上司が残るから自分も残る、というのもありませんでした。(企業によるかもしれませんが。)
そして、上司との関係も日本よりもラフな感じ。もちろん上司としての敬意は払いますが、壁がなくもっと同僚のような感覚です。会話をしていても心地が良く、大きな気を遣わなかったように思います。
初めての海外就職で得たもの
私はまだまだ英語のレベル的には上級者とはいえません。TOEICや特別な資格があるわけでもありませんが、今回の就職を通し、この私でもなんとか日本とシンガポールの架け橋になることができました。
幸運なことに、上司や同僚たちがみんな良い方たちばかりで大きなプレッシャーを抱えることなく自分のスタイルで仕事ができたことが一番大きかったです。
”一緒に成長していこう”と採用してくれた上司にも感謝の気持ちでいっぱいです。
以前までは英語を話す時、文法や単語が間違っていないか、と余計なことを考えてしまいがちで会話についていけないことが多々ありました。
だれも完璧なんて求めてない、どんな形でも伝えられればいいんだとこの経験を通して気付かされました。
ですが、”正しい英語”を使いこなすことはとても大切です。特にビジネスの場面では正しい英語でディスカッションできることがさらに自分の強みになりますからね。
今回の就職で英語を話す勇気がでた分、今後はさらに自分の強みとなる英語知識を身につけるため、まだまだ勉強に励みたいと思っています。